「平成26年度リソースコーチ&ユースコーチ合同研修会」実施レポート
日本の若手ラグビー選手育成の中核を担うコーチ達のブラッシュアップ研修を実施!
日本の若手選手の育成の中核となる、「リソースコーチ(※1)」、「ユースコーチ(※2)」を対象とした、一貫指導研修会が、平成26年4月20日(日)~22日(火)に流通経済大学(茨城県竜ケ崎市)にて実施されました。
日本ラグビーフットボール協会では、2019年に日本で開催されるラグビーワールドカップ2019の成功を目指して、選手の発掘と育成、指導者の指導技術の向上とともに、日本代表から若年層まで、また北海道から沖縄まで、日本のラグビー界全体を一貫した方針で指導する体制の確立に取り組んでいます。
この研修会は、すでに5年目を迎え、毎年、参加メンバーの入れ替えを行いながら規模を拡大しています。昨年度より、リソースコーチとユースコーチが合同で研修を実施するようになり、社会人ラグビーや大学ラグビーと高校指導者の融合を進めてきました。一貫指導の中核を担う全国のリソースコーチ・ユースコーチを集め、前年1年間の振り返り・今年度の活動方針の確認に加え、各種コーチング技術の共有・向上・課題発見をテーマに実施されました。
研修自体のテーマに、指導者自身の成長を意味した「アンラーン」を掲げ、座学よりも実践を軸に据えたトレーニングでした。
1日目は、代表活動の報告・ブロックごとの活動報告など前年の振り返りを行い、その後グラウンドにてアタック分野におけるコーチング実技を中心に実施しました。
2日目は、この研修の恒例にもなった早朝6時のヘッドスタート。研修の内容は、U18分析スタッフの佐々木 洋平先生による「ラグビーの分析」で、参加者全員がLINEの使い方を学習した後に朝食となりました。午前中は、レフリー委員会より阿世賀 敏幸レフリーコーチを招き、レフリーの視点・レフリングのポイントについてケーススタディを交えて学習を行いました。
続いて、スクラム・ラインアウトといったディフェンス技術の向上に向けての研修を行い、それを踏まえての模擬コーチングを行いました。
昼食を挟んで午後からは会場をグラウンドに移動。セットプレーを想定した模擬コーチングを実施。各コーチとも工夫を凝らしたメニューを実施、あっと驚くような気づきを促すメニューを考えたコーチもいました。小雨の降りしきる中での実施となりましたが、全員が熱い気持ちを持って取り組んでいました。コーチング実施後は、すぐにレビューを行い、お互いに気付いた点を確認し合い、今後に向けての課題を確認していました。
3日目はS&Cやマネジメントについて研修、さらに代表活動方針を確認した後、今後のアクションプランを策定し、3日間の研修は終了しました。
幅広い世代のコーチが全国から集まった研修会でしたが、全員が熱い気持ちを持ち、全力で取り組んでいたように思えます。今後のコーチ達や、ユース選手達の活躍が非常に楽しみになる研修会でした。
また、2日目には来日していた韓国ラグビーフットボール協会より、キム・ミョンジュ専務理事、アン・ドォッキュン代表強化委員長が視察に訪れました。両氏は午前のディフェンス講習に参加、講義や模擬コーチングの様子を真剣に見学していました。
※1 リソースコーチとは・・・日本ラグビーフットボール協会所属し、「JRFUプレイヤー育成指針」に基づいた一貫指導を徹底することを目的に、JRFUの資源となるコーチ。将来の代表カテゴリーコーチを目指しています。
※2 ユースコーチとは・・・「JRFUプレイヤー育成指針」に基づいた一貫指導を徹底することを目的に、コーチの中でも高校生選手の強化に特化した、高校生世代強化の中核となるコーチ。ユースコーチの中から、高校日本代表やU17日本代表の帯同スタッフが選出されます。